民法は常識で解けるは嘘!?その理由をわかりやすく解説

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「民法は常識で解け」という言葉を一度は目にしたり耳にしたりしたことがあると思います。

これって本当でしょうか?

私はこの理由から民法をまるまる捨てろと指南しているのを見た記憶があります。

私は絶対にありえないことだと思います。

そもそも、自分の考えが常識とも限りませんし、そんな常識だけで解けるほど、民法は簡単なもんではありません。

スポンサーリンク

危険負担を例にわかりやすく

ここで一つ例を挙げるとするならば、今改正されるのではないかという「危険負担」についてです。

危険負担とは・・・

例えば建物の売買契約の成立後に、売主側にまったく責任のない雷などの自然災害で

建物が滅失していまった場合、買主は購入代金の債務はどうなるのかというような場合です。

あなたの常識ではどうなると思いますか?

私も民法を学習する前は、買主は結局、建物を手に入れることができないわけですから、カネなんて一切払う必要はないと思っていました。

大抵の人はこう思うはずです。それは手に入れていない以上はお金を払う必要がないと思うはずです。私はこれまでの日常生活で、お金を出して代わりに商品を受け取れなかったことはありません。

運がいいのか、オークション詐欺にもあっていません(笑)

お金を出す以上はモノが貰える、これが一般常識なんではないでしょうか?

しかし、民法は金をはらうべきだと条文で決めているのです。

あれって、思った初学者が多いのではないでしょうか?

これのどこが常識なのでしょうか。

このように、常識だけでは民法は解けません。

誰に損をさせないか、誰に得をさせるか、民法はどちらかを選ばないといけません。なぜならば、そうしないと紛争は解決できないからです。

「お金を貸したのに返してくれない」

こういった場合に民法は貸主に返してもらえる権利があなたにありますといって、一方、借りた方にあなたは返す必要がありませんとは言えません。

矛盾が生じるからです。至極当然のことですが。

そもそも、紛争は裁判になるくらいなので、なにも簡単な事例ばっかりではありません。登記が絡んでくる土地や建物の取引、時効問題などさまざまです。

まったく条文や判例も知らない初学者にはとても解ける問題ではありません。

結局のところ民法の攻略法って?

結果、民法は常識で数問解けるだろうとあまい考えを持って、民法という科目自体を捨てようと思っている人は大間違いです。現実、受験生の中にはこういう考えを持っている人がいると思います。配点が10点というのも理由の一つだと思います。借家借地法、区分所有法などは除きますが。

宅建士試験での民法は基礎的なことが問われます。もちろん、年度によっては難易度にムラがありますが、基本的な論点さえ押さえておけばいいと私は思っています。

目指すは半分以上の正解を目標にしたらいいと思います。初学者ならそれで御の字だと私は思います。

間違っても捨てることはないようにしましょう。

これが基本的な攻略法だと思います。そもそも、借地借家法や宅建業法とも民法はつながりがあるので捨てるということはそれらの一部分の理解が困難にもなってしまうということにもなります。

まとめ

まとめというかある意味、怒りかも知れませんが(笑)

とにかく、民法は難しいです。その上条文も1000条以上あります。この条文数は憲法、刑法、会社法などの六法なかでもずば抜けています。そんなボリュームのある民法が常識で解けるはずはありません。

そして、私は宅建士試験の上位資格、行政書士試験や司法書士試験でさんざん民法を勉強していますが、まだ細かい論点は理解が甘いところがあるくらいです。

とにかく、常識で解けるとは思えません。

確かに配点上は民法を捨てても合格は可能なので、捨てる捨てないはある意味、個人の自由かも知れませんが、私は捨てないことをオススメします。

特にこれから、行政書士や司法書士試験、さらには司法試験にまで視野を広げている人は絶対に捨ててはいけません。

民法を制するものは司法試験制するとも言われていたくらいですから、それだけ大事な科目ということです。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コスパ最強の宅建士試験通信講座

コスパの良い宅建士試験、オススメ通信講座です。

スマホで学べるスタディング