「宅建から行政書士になる!!」
これはある意味、王道のルートかもしれません。私はまったくの逆でしたが、一応ダブルで合格しています。
一般的には宅建から行政書士試験を受験する場合、初学者よりも有利と言われています。
なぜなら民法が被るからです。
ただ、逆にいえば民法しか被りません。
そのため、行政書士試験も余裕だなんて勘違いしてはいけません。その点、注意が必要です。
舐めると大やけどします。
実際に行政書士試験はレベルが違ったという声も多く聞かれています。
でも絶対に不可能ということはありません。
資格試験に合格できない理由は勉強不足が大半を占めています。
つまり勉強さえすれば、大丈夫です。
宅建から行政書士試験に合格するのは厳しい?
ズバリ言います。
厳しいです(笑)、はい。うそではありません。
まず、民法でアドバンテージがあるとお思いの方もいるかもしれませんが、アドバンテージはほんのわずかしかないと思ってください。
行政書士試験の民法になるとかなりレベルが上がります。
条文+判例+(学説)の細かい部分も出題されます。
さらには出題される傾向も違ってきます。行政書士試験はどちらかというと、物権よりも債権の出題が多いです。
それに宅建は4択ですが、行政書士は5択です。
この差は結構大きいです。
5択と4択でどう違うかというのは、簡単に想像できると思います。
まずは、確率が違います。
つまりは宅建ではちょっとあやふやな知識があったとしても正解する可能性はありますが、行政書士だと、しっかりとした知識が必要になります。
そしてこの民法、年々難化傾向にあり、非常に不安定な科目となっています。
恐らく宅建のレベルでは太刀打ちできる問題は少ないと思います。
ただ全く太刀打ちできなないわけではありません。宅建が士業となってからは民法のレベルも上がっているだろうし、徐々に行政書士試験に近づいてきているといっても過言ではないからです。
ですが、行政書士試験の民法が難しいのは間違いありません。
宅建のように過去問の焼な直し問題が極体に少ないのもその特徴です。
ベースとなる知識をしっかりとインプットできていないと、さまざま事例問題などに対応できなくなります。
行政書士の民法で楽できるかは宅建の民法をどれくらい真剣に勉強したかで変わってくると思います。
事前に行政書士試験も受験する予定がある人は本気で民法を勉強してください。
捨てるなど言語道断です。
もちろん、民法以外の科目も非常に難しいです。
宅建では試験科目ではなかった、憲法や商法・会社法なども学習していくことになります。
実は商法会社法に関しては捨てますが、それはまた機会があったときにかきます。
ところで行政書士試験でもっとも勉強しなければ合格できない科目ってなんだかわかりますか?
行政法です。
行政法という配点最大の科目でありますが、これはそこまで難しいわけではありません。
後述しますが、これが行政書士試験に合格するキーポイントになります。
ちなみに行政法というのは、地方自治法や行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法などのさまざまな法律のことをまとめて行政法と言います。
一見、難しそう??
と感じた方も多いかと思いますが、大丈夫です。
一般知識が合格率を極端に下げる!?
そして、もう一つ、一般知識の存在です。
行書には一般知識という科目が存在します。
概ね高校生くらいまでの教養、場合によっては大卒くらいの教養が必要になってきます。
具体的には、政治、経済、社会などの知識+文章理解、情報通信、個人情報などが出題されます。
特に、前半の政治、経済、社会などの問題は、付け焼刃では対抗できません。
範囲が広いからです。単純に高校のこれらの教科書を全部くらいから出題されてもいいと思いってください。
一方、後半の文章理解や情報通信などの分野であれば対策は可能です。
多くの受験生はこの後半部分から活路を見出し、足切り点をクリアして行政書士試験に合格します。
ただし、高学歴の人であれば、この一般知識を得意として、法律系の科目分の得点も稼ぐことができるのです。
気付いたかもしれませんが、この一般知識という分野には足切り点が設定されています。
そのため、いくら行政法や民法、憲法、基礎法学、商法、会社法といった得点が高くてもこの一般知識がからっきしダメだったら不合格となります。
これが、非常にやっかいです。
私はいつもこれが密かな学歴制限になっていると思っています。
つまり、行政書士試験はある程度の学歴がないと合格は厳しいということです。
大卒でも厳しい人は厳しいでしょうし、高卒でも楽な人は楽だと思います。
これはいったいどういうことか?
要はどのくらい高校のときにこれらの政治、経済、社会などを頑張ったかで差が付きます。
当然、中卒の人、あんまり高校で真面目に勉強してこなかった人はかなり苦労することになります。
行政書士試験を諦めて、法律だけで勝負できる司法書士を目指して合格した人がいるくらいですから。
一度、行政書士試験合格者の得点を見てみてください。
この一般知識の得点が40点ぐらいになっている人がいると思います。
こういう人はもともと、教養がある人だと思ってください。ちなみに私は28点くらいでした。
ちなみに私の学歴は大学卒業です。
先日判明しましたが、Fラン大学らしいです(笑)
めちゃめちゃショックです。
一般知識対策の方法は二通りです。
まずは、政治、経済、社会など以外の毎年、確実に出題されてきている文章理解などから攻めていくことです。私はこの方法でギリギリでした。
そして、もう一つはプロの力を借りるということです。
やはり、プロの方はとんでもない情報量を持っているため、一般知識の傾向を対策も個人レベルでは比較にならないほど持っているでしょう。
ちなみに低価格でオススメなのはフォーサイトさんという通信講座とスマホなどのデバイスで学習ができるスタディングさんです。
両方とも低価格で学習することができ、スタディングさんは、隙間時間で学習できるように、さまざまな工夫がされています。通勤時間などのちょっとしたスキマ時間でも学習できるので忙しい人向けといえます。
宅建から行政書士にステップアップするための具体的な方法!!
それではまとめという意味も込めて、宅建と行政書士のダブルライセンスを目指す人は具体的に何をしたらいいのか説明します。
民法を極めよ!!
まず、民法は宅建受験の時から、しっかりと学習するということです。
行政書士試験の参考書あるならば、それを使って民法を学習するというのも手でしょう。
ちなみに行政書士試験と宅建士試験の民法は、範囲が違います。
親族というところが宅建士試験では出題されません。一方、行政書士試験では少ないですが、出題されます。
そこに注意してください。
宅建にギリギリ間に合わないよという方は、いくら行政書士試験のレベルの民法の学習すると言っても、ここは省いた方が得策でしょう。
まずは民法を捨てずにしっかりと勉強するというのが一つです。
行政法で点数を稼げ!!
そして、冒頭でも少し説明しました。
行政法です。配点が最大の上、簡単?です。
何かに似ていませんか?
そうです。これって宅建で言うところの宅建業法なのです。
宅建業法と言えば、配点は最大で、かつ、簡単な科目でした。
そっくりそのまま行政法でも言えるのです。
ということで、行政書士試験に合格するにはこの行政法を極めてください。
ちなみに私が知る限り、行政法が激ムズという年度は聞いたことがありません。
あったとしても補正措置が入ると思います。
2つ目は行政法を確実にマスターするということです。
一般知識の足キリをクリアせよ!!
最後に一般知識です。
これはもう、対策のしようがないと言われるほど、安定のしない科目です。毎年、その出題のされ方に賛否両論があるくらいです。
自分のポテンシャル次第ということもありますが、まずは過去問などで自分の一般知識力を測った上で、対策をしてください。
何年か分の過去問をやってみた結果、毎回得点が高いという人はポテンシャル高いということなので、場合によってはほぼノー対策でもいいでしょう。
それまでの自分の努力に感謝です(笑)
逆に得点が低いという人はしっかりと対策しましょう。
対策可能と言われているのが、文章理解と情報保護あたりと言われています。
もちろん、政治・経済・社会なんかも対策は可能性ですが、時間をかなり要することになります。
ちなみに通信講座なんかでも、一般知識対策のみを単科として受講できるところもあるようなので、そちらを検討してみるのもいいかもしれません。
まぁそれならば、いっそのこと基本コースを受講した方がいいかも知れません。
今はひと昔とくらべて、かなり低価格なところが多くなっています。
ということで、これらからも分かるように、宅建から行政書士にランクアップするには相当の努力が必要になってくると思います。
軽い気持ちでダブルライセンスを目指したら、痛い目を見ると思いますが、しっかりと勉強さえすれば不可能な試験ではありません。